空蝉(うつせみ)

 先日のお稽古のときに、茶杓の銘(めい)を自分で考える宿題?に「空蝉(うつせみ)」とお答えになった方がおられました。翌日のお稽古でももうひとり。空蝉とは蝉の抜け殻のことです。蝉の声が聞こえたから・・・と、いうことでその銘をつけられたのです。


 茶杓の銘のヒントになる本を教室に置いてはありますが、こうして、実際の生活の中で感じる季節感を表現できたらなによりです。花や虫や、空や風に心を寄せて、ふと見上げた空の様子をどう言葉に表現したらよいだろう、と立ち止まることができたら「生活の中にお茶が活きている」ということになるのかな、と思います。




 私はというと、その日はまだ蝉の声をきいていなくて、なんとなくまだまだ先な気がして間抜けにも「空蝉、ってどういう意味で使われました?」と訊ね返してしまいました。私にとっては空蝉は、源氏物語の中の(その後の源氏の運命に関わる出来事にもつながる)登場人物の名前としてまっさきに思い浮かぶのです。初めて読んだ高校生の時には「こんなのアリ!?」って驚いた女性でもあるので・・・。季節の声をきけていなかった自分に少々恥ずかしかったです。




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Last Update 2020/8/2