銅鑼(どら)


インスタにこちらの写真を載せました。

すると、コメント欄に大反響が!(といっても5件(笑))


これは「銅鑼(どら)」と呼ばれる鳴り物(楽器?)です。お茶を学ぶ、その先にある形式としての最終形は「茶事(ちゃじ)」。茶事とは約4時間続くフォーマルな茶会で、懐石と呼ばれる食事や、湯を沸かすための炭をつぐ手前も含まれます。途中で一度、「初座(しょざ)」から「後座(ござ)」に場を改めるためにお客様に退席してもらい(休憩、というわけでもありませんが、お手洗いに行ったりもします)その時間を「中立(なかだち)」といいます。中立がおわり、「さあ、後座の準備ができたのでどうぞまたお入りください」とい

う「後入り(ごいり)」の合図のために打つのがこの「銅鑼」なのです。

タイミングはとても大事で、もちろん音もしっかりお客様に届かなくてはなりません。音の大きさなども目安がありますから、適当にガンガン鳴らせばいいものでもありません。最適なタイミングで、音の大きさや間もちょうどよく、そして美しい音色を響かせる・・・これはなかなか大変なのです。お客様は、耳を澄ませて「まだかな」とこの音を待っています。そこに鳴る「ボーン」という音が素敵な音だと、後座への期待も膨らむというものです。

実は初めて自分が亭主となって茶事をさせていただいた際に、さあ、銅鑼を鳴らそう、というときに慌てました。その顔色をご覧になった水屋を助けていただいていた大先輩に「銅鑼の練習、した?」と尋ねられました。しまった・・・まさか本番まで、一度も打ったことがないなんて。茶事をするにあたっては、点前をしてお茶をさしあげることはもちろん、いろんな、いろんな、いろんな、いろんな・・・・数え切れないほどの準備があります。すべてを完璧にはできませんが、その時点での自分の最大の努力をもってお客様をお迎えするのです。なのに、「一度も練習したことがない」ことがあるなんて。恥ずかしくて情けなくて、泣きたい気持ちで銅鑼を打ちました。案の定、美しい音はでませんでした。 これまで銅鑼の音は幾度となく聞いてきたのに、私はただの「合図」としてしか聞いていませんでした。招いてくださった方々に申し訳もなく、深く反省しました。

以来、用事がないときでも時々銅鑼を鳴らしてみています。(ご近所さんはビックリ?)それでも茶事にあたって「さあ」と棓(ばい=ばちのような打ち具)を手に持つとドキドキします。うまく鳴らせるか、という気持ちと、これから始まる後座への緊張感。お客様への私の想いがこの音に乗って届くか、というドキドキかもしれません。

一つ一つがすべて修行です。おろそかにしていい仕事は一つもありません。私は、つい自分には甘いことばかり、言い訳ばかりになってしまいますが、戒めて励まなくては、と昨日も銅鑼を打つにあたって初めてのときのことを思い出しました。

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Last Update 2020/10/20